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2020年12月20日 (日)

「閉鎖病棟」

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「安楽病棟」に引き続き、帚木蓬生さんの本を読んでみました。
1994年初版の本です。

こちらも医師である帚木蓬生さんならではの内容でした。
去年の秋に映画化された「閉鎖病棟」
精神科の入院病棟は、心の病から家族に疎まれて入院させられる人や、社会的に生きていけなくて自ら病棟を住まいとして暮らす人、また殺人事件などを引き起こしたことを病のためと判定されて入院治療を受ける者まで普通の社会からは閉鎖された場所になっている。
そこで起きる様々な人間模様が優しい筆致で描かれている。

人は生まれた限り、死にゆく最後まで生きていくしかないのだ。
人生とは本当に長い道のりで、その途上はそれぞれに様々な出来事で
満ちている。 
優しく感じやすいがために、周りとうまく合わせられずに生き辛い人だっている。
入院病棟を舞台に日々繰り広げられる悲喜こもごもの人間模様に引き込まれます。

映画では死刑執行から生き延びてしまった殺人者・秀丸を演じたのが鶴瓶。
その秀丸を心から慕い、頼りにしていたチュウさんを演じた綾野剛。
そして、性暴力に人生をめちゃくちゃにされた島崎由紀を演じた小松奈々。
自分の衝動を抑えられず人を殺し、警察からも厄介払いされて閉鎖病棟に押し込まれ、また事件を起こしてしまう重宗を演じた渋川清彦。
衝撃的な映画であっただけに、その原作が25年も前に書かれたものであることに驚きます。
チュウさんは原作の中では、もう少し年配の人であるようでした。綾野剛が演じたチュウさんとはイメージが違います。
これは映画のアレンジなのでしょう。

でも、原作ではこういう風に描かれていたのかと分かったことも面白かったし、
映画化のためのアレンジが分かったのも面白かった。

心情を更に細やかに知っていくことができる原作は、やはり読みごたえがありました。
精神科の入院病棟というのは、今も25年前とそれほど変わっていないのでしょうか?
吉川英治文学賞や山本周五郎文学賞など様々な受賞歴を持つ帚木蓬生さんの小説は、
人間の弱さや優しさや、人生の機微が細やかに描かれている。

平々凡々な私の人生から見れば、
小説とは言え、こんなに辛くてしんどい人生があるものなのだろうか?と思わずにはいられない。
この人たちに比べれば、自分の悩みなんてちっぽけなものでしかないな・・・とか、
そんなことを感じて安心するためなのではないはずなのだけれど、
最近は暗い本に惹かれがちだ。

また別の作品も読んでみたくなった 。

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