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2021年7月 5日 (月)

人生のバイブル

緊急事態宣言が解除されて久しぶりに行った図書館で、
お勧め本棚に乗っかってた一冊を借りて帰りました。
まるで長女が目指しているような暮らしぶりをされている老夫婦の本でした。Img_20210622_0001
自宅に畑を作り、自分たちが口にするものはできるだけ自分たちで育てる。
「素性の分からないものは口にすべきではない」というポリシーをお持ちです。
家畜も何を食べて育っているかが大事。
売ってる野菜もどんな肥料や薬が使われているかわからないものは避ける。
カタカナ文字で薬品名が入っているような加工食品は食べない。

テレビも新聞もない。
「情報と言うものは元々都合のいいようにコントロールされているものなので不要な情報は知る必要がない」というポリシー。
食事だけではなくお菓子やジャム、燻製、総菜なども手作りにこだわる。
日常生活に要る道具も自分で作る。
表紙のレンガ造り燻煙器も夫・しゅういちさんの手作り。
お住まいである一棟建ての大きなログハウスも手作り。
家の中に仕切りはなく1ルームにすべてが効率よく収まっている。

わ~、これは娘に読ませてあげよう!と思って聞いてみると、
あ、その本、持ってるよ~。
やっぱり?千紘みたいやなあと思って読んでた。
Img_20210622_0002 📖

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最初にこの本が出た2011年にしゅういちさんは86歳、英子さんは83歳でした。
お二人の心豊かな生活ぶりをたくさんの写真と
しゅういちさん直筆のイラストや文字を入れて丁寧に編集された一冊。
主婦と生活社から出版されていて重版を重ねています。
名古屋のニュータウンに建築家のしゅういちさんが自分で建てた平屋建ての家。
200坪の畑と30坪の雑木林に囲まれて暮らしています。
この後、数冊の本が出版されています。

Img_20210622_0003
しゅういちさんはなんと東京大学第一工学部を卒業し、建築家として勤め上げた人。
大学教授もされています。
アイディアもそれを形にする能力もずば抜けているからこそ、
都会の真ん中でこういう暮らしができたのでしょう。
英子さんは、外で働くより結婚してその人に食べさせてもらう方が
自分には合っている。
その代わり家のことはきちんとしようと考えて生きてきた人。
生活に根ざした知恵がいっぱい。

Img_20210622_0004




歳を重ねて忘れることが増えて来てからは、
しゅういちさんが黄色の可愛いイラスト入りの立て札を家中のあちこちに置いて、お互いが忘れ物をしないように気を配ります。
そして、21区画に区切った畑には一年中の野菜70種類もが育っています。

Img_20210622_0007こういう見取り図も全てしゅういちさんの手作りです。
春夏秋冬、21区画に何が植わっているか記録されています。
建築の設計図そのものですね。

💡



来客の多いつばた家、お客さんは英子さんの手料理でもてなします。その料理もイラスト入りでしゅういちさんに記録されます。

Img_20210622_0008



若い頃からずっとそうして生きてきたのでしょうけど、
80歳を越えても、まだまだ先の人生の夢を追いかけながら、
日々を愉しく暮らしている様子が本当に素敵です。
しゅういちさんは88歳で昔、戦争中に赴いたタヒチにひとり旅もされています。

お二人には貯蓄をするという習慣もなかったそうです。
お給料をもらったら、取り敢えずその月の支払いを全て済ませて、後はあっという間になくなっても、畑の野菜さえあれば生きていけるから大丈夫、という考えのようです。
しゅういちさんは若い頃からヨットが趣味で、お金などにはまったく頓着しなかったようです。
買わなければいけないものは、一生使えるような最上級のものを飼うことにしているので、お金はいつもなかったそうです。

食材も産地にこだわって、最高のものを買う。
だしを取るための鰹節や昆布も産地にこだわって仕入れます。
器好きな英子さんは代々使い継いでいけるようなお気に入りの器を大切に使い、季節ごとに食器棚の器を入れ替えるのだそう。

Img_20210703_0001

 

2015年6月にお昼寝中に亡くなったしゅういちさん。
朝は畑仕事をしていたようです。90歳でした。
この本「ふたりからひとり」は、その亡くなった時からのことを英子さんが語っています。
しゅういちさんの書いていた文章もたくさん入っています。
しゅういちさんがどんな人だったかを英子さんがたくさん語っています。
歳を取ったら取ったなりに愉しいことがやっぱりあるのだということが分かります。

こういう風に生きていくべきだという人生指南にも、素直にうなずけます。 

そんな中に「深い退屈のうちに、私たちは最もよく私たちの生活を味わう」という言葉に感銘を受けたことが書かれています。
「楽しい退屈のひととき」。
そんな風に感じられる80代は素晴らしい。

Img_20210703_0003 💡

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後半にはカステラの作り方やだしの取り方など、英子さんならではのノウハウも載っています。

お二人のことは「人生フルーツ」という映画にもなったようです。
樹木希林さんがナレーターを務められているそう。
観てみたいな~。2017年の映画だそうです。

この本が出版されたのは2016年12月。

英子さんは2018年6月に90歳で亡くなられています。
前日までふだんの日常を過ごされたようです。
しゅういちさんと同じ90歳で、同じ6月に、同じようにふと旅立たれたようですね。
この事実にも感動します。

本は大概、図書館で借りるだけで充分だと思ってしまう私ですが、
この2冊は購入して自分の手元に持っていたいです。

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