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2022年6月12日 (日)

「身分帳」佐木隆三

Img_5383_20220612121101 これまで44年間の人生の内、23年間を刑務所で過ごした男の実話に基づく物語。
佐木隆三さんという作家さんはこういう犯罪小説を専門にたくさんの本を書かれているようです。
このお話は、出所した本人が自らの刑務所生活を細かく記した「身分帳」を佐木さんに見せて、自分の生き様を本にまとめてくれと申し出たことから書き始めた一冊だそうです。
「身分帳」というのは、獄中で事件を起こして裁判になった時に、裁判所が刑務所に要求して提出させるもので、本来は門外不出のものだけど、本人は被告人の権利として写し取ることができるものだそうです。獄中での自分の扱いに納得ができず、刑務官に逆らっては事件を起こし、自ら裁判にしてきた本人ならではのものということになります。 

1990年に出版された本です。
半年以上前に予約して順番が回ってきた本。
どういう経緯で予約したのか忘れてしまいましたが、全国の地方裁判所を巡り、刑事裁判の傍聴をしながら、犯罪に至ってしまう人の生き様に何らかの真実を見出そうとするこの作家さんの生き方も面白い。
360ページもの分厚い本で、読めるかな?と心配しながら開いたのに、2日ほどで読み切ってしまいました。
やっぱり”本当の話”ということが面白いのです。
常に予約が入っている本のようです。

自分とはかけ離れた世界である刑務所での壮絶な日常。
決まり事にマジメであるがゆえに、納得のいかないことを許せず、刑務所職員に逆らっては刑期を伸ばされてきた主人公。
カッとしてしまうと見境が付かなくなる性分は、事件を起こしてしまう人に共通するものなのかもしれません。


主人公が「すばらしき世界」役所広司さんにしか思えませんでした。
http://yosakoinonatsu.cocolog-nifty.com/blog/2021/03/post-5c9d38.html

刑務所から脱獄を繰り返す吉村昭さんの「破獄」とも重なりました。
http://yosakoinonatsu.cocolog-nifty.com/blog/2021/05/post-daa157.html

この物語は、主人公が満期終了で出所してから、周りの人たちに助けられ、何度もまた事件を起こしそうになりながらも、社会の中で自立していく希望の持てるお話でした。この本から32年。今どう生きておられるのでしょう。
ノンフィクションを書く作家さんはスゴイものだなあと改めて感じさせられました。

p.s 夜に「すばらしき世界」のことを調べていたら、この映画の原作が「身分帳」だったことがわかりました。あ~、それで主人公が役所広司さんそのものであるように感じたんだ、と納得。「身分帳」を図書館で予約したのも、この映画を観て、原作を読んでみたいと思ったからでした。もう随分経ってたので忘れてしまってました。古い本なのに結構予約が入っているのも映画の影響なのでした。読んでみてくださいね。

 

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