「戦火のなかを生き抜いて~80年前のわたしたち~」
山本好隆先生とタッグを組んで発刊した本。
2009年の「笑顔、輝かせて~障害重き人たちと共に」以来、これで5冊目になりました。
今回は、浦岸成光さん、坂上淳司さん、山本好隆先生という御年86歳を迎えられる3人の方々が手を合わせて作った本。
そのお手伝いをさせていただきました。
初めて草案を伺ったのは昨年の11月頃でした。
ウクライナ侵略、台湾情勢の緊張、日韓の軍事演習、それに対抗する北朝鮮のミサイル発射、
そして、憲法9条を改正し、軍備費をどんどん増額していこうという我が国の動き。
今の日本はあの78年前の終戦の傷みをもうすっかり忘れてしまったかのようです。
戦争を知らない世代の私たちが、まるで人ごとのように呑気に構えているうちに、
日本はいつのまにか今また「戦前」にような状況に立たされてしまっているようにも思えます。
3人の方々の呼びかけに応じて、戦争を知っている世代の方々を中心に24篇の原稿が集まりました。
呼びかけ人となった「孫たちの世代にも平和を」願う会の山本先生ら3人の文章を合わせて27人の原稿を編集し1冊にまとめることができました。
皆さんの熱い原稿を入力するうちに私自身も一篇書いてみたくなり、原稿に加えてもいただきました。
戦後生まれの私たち世代の思いを綴ってみたくなったのです。
編集をお手伝いし始めてからほぼ4カ月。
原稿が届く端からパソコン入力し、内容を検討し加筆していただいたり、資料を更に集めたり、もくじ順を検討したりと、
4人で数回の編集会議を開きました。
揃って86歳の先生方。
頭脳の方は完璧なお三人ですが、
少し耳が聞こえにくくなっておられたり、
大きな拡大鏡で文字を追われたり・・・。
「今、Uさんはなんて言った?青木さん、要約してもう一回大きな声で言ってみてや」。
そんなやり取りも愉しかった編集会議でした。
表紙をはじめ、数々のカットは、切り絵作家の畑山良平先生にお願いして作っていただきました。
そして、敢えてモノクロの渋い一冊に仕上げることにしました。
4月13日。
78ページに仕上がった冊子500冊が梶本印刷から手元に届きました。
これから先生方が丁寧に丁寧にお届けに上がることになります。
次々に届くであろう感想をとてもとても楽しみにしています。
この本を読んでみたいと思ってくださった方は、
このブログの右側の帯の上の方にある「メール送信」から私に直接ご連絡ください。
お返事させていただきます。
我が子や孫たちの世代が、この78年続いてきた平和な日本を、
これからもずっとずっと生きていけますように心から願います。
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