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2023年11月28日 (火)

「正欲」

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息子殿に勧められて観に行ってみました。
今、我が家で悩みの一つになっていることと重なってる部分があると・・・。

原作者は朝井リョウさん。
1989年生まれの作家さん。様々な受賞をされていますね。

今年観た映画の中で一番刺激的な作品でした。
こういう視点を持てる作家さんが出てきているんですね。
正に、今の時代をテーマにしているような作品でした。
人が生きて行く上には、それこそLGBTだけじゃない、様々な価値観や趣向がある。
それが世の中にとって普通のことなのか、異常になってしまうのか・・・。
生き辛さを抱えながらも、なんとかこの世界で生きていこうとしている人はきっといっぱいいるのでしょう。

久しぶりの新垣結衣ちゃん、稲垣吾郎さん、そして若手俳優No.1の磯村勇斗くん。
「正欲」というタイトルですが、テーマとなっているのは性的趣向でした。
こんな趣向がホントにあるのかちょっと驚きましたが、「水」の場面がすべて効果的に美しく映し出されていました。
無表情で誰とも心を繋ごうとしない夏月役の新垣結衣ちゃんと佳道役の磯村勇斗くんの表情が後半にどんどん輝いていくのが流石でした💡
不登校の我が子と、子どもに必死に寄り添おうとする妻とは教育観が合わない正論派の稲垣吾郎は検事役。
でもこの感覚こそが今の世間の正統派ということなのでしょう。
私にもこの感覚の方が理解しやすい。
ラストの尋問場面。検事の吾郎さんとそれぞれに向き合う寛太さん、勇斗くん、結衣ちゃん。
質問と答えのちぐはぐさが常識と非常識の対決のようになっていて面白かった。

警察沙汰になってしまう事件が、まさに今のジャニーズ事務所の問題にマッチしていること、
そんな作品にジャニーズ事務所所属であった稲垣吾郎が抜擢されたことも、面白かったりしますね。
結衣ちゃんや磯村くんに負けずに演技力が光っててよかった💡
若いダンサー役の佐藤寛太さんやおどおどした大学生の東野絢香さんも素晴らしい新人ですね。

佳道が言った「この地球で生きて行くために手を組みませんか?」というプロポーズの言葉や
夏月の「地球の真ん中にちゃんといる気がした」という言葉は沁みました。
奥さんと離婚調停になってしまっている検事(稲垣吾郎)に夏月(新垣結衣)が最後に言うセリフ「いなくならないから」は効いた!

人の価値観なんて本当に千差万別であって当たり前。
何が正しくて、何が間違ってるなんて、誰にも決められないし、人に判断なんてされたくない。
人を傷つけるようなことさえしなければ、
みんなそのままに生きればいいんだよ。


え~っ?!服着たまま?!・・・みたいな突っ込みどころもありはしましたが、伝えたいことは充分に届きました✨
そうそう、もう一つ、気になって仕方なかったのは、稲垣吾郎くんの奥さん(山田真歩)。
仕事から帰ってきた夫にいつもレンチン(レンジでチン)ご飯を出す。
オムライスとかレトルトカレーとか。しかもその一品だけ。
不登校の我が子に必死でちゃんとした食事を作る余裕もないってことを言いたいのかな?文句も言わずに食べる稲垣パパが気の毒過ぎた💦

私的には「ドライブ・マイ・カー」以来の衝撃的作品でした✨
監督は岸善幸さん。

★★★★

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